永田良介商店

大切に引き継ぐ使命

愛着のある家具を引き継いで使ってもらう

Re-born action 〜不要になった家具を新しいオーナーへとつなぐ〜

永田良介商店では使わなくなったり、不要になった永田製家具の引取りを行っております。
引取り後、適切な修理を行い、新たな命を吹き込まれたアンティーク家具として再生させ、新しいオーナー様と10年、20年と一緒に過ごしていただけるようにするアクションです。
思い起こせば永田良介商店の歴史は当時の居留地在住の外国人宅で使われている西洋家具の修理から始まりました。家具を修理しながら使い続けることは当たり前のこと、そしてその家具は人生と同じように時を刻んでいくもの…、そのような教えが私たちの中には息づいています。
永田良介商店の家具は適切なメンテナンスを行っていけば、100年を越えて使える家具です。長く使える家具をしっかり寿命まで使っていただきたい・・・その思いからこの活動は始まっています。
使い続けた愛着のある家具だから、捨ててしまうのは忍びない。誰か大切に使ってもらえる方のもとで現役の家具として使ってもらいたい・・・そのようなお客様の思いに私たちの修理の技術が少しでもお役に立てればと思います。
尚、このサービスは修理の有無にかかわらず、アンティーク家具として購入したいと思われる方がいらっしゃることが前提となります。弊社の修理は修理後も長く使っていただくことを考え、家具を新たに作る方法と同じレベルで行いますので、それなりに費用がかかります。著しく破損しており修理困難な家具や修理しても価格的に引取り手がいないと判断する家具は、残念ながらお引取りをお断りする場合もございます。できるだけどのような家具も再生したい気持ちではございますが、予めご了承下さい。

お引取りの手順

  1. お電話もしくはHPのお問い合わせフォームから家具引取りの申し込みを行います。
  2. 不要になった家具の種類や傷み具合の状態をお知らせください。
    家具の写真を3〜5点撮影していただき、HPお問い合わせフォーム内の画像登録にて送信いただけると家具の状態を把握しやすくなり助かります。
  3. 弊社よりご連絡を差し上げ、お引取りの段取りをお話しさせていただきます。
  4. 可能な限りご自宅までお引取りにお伺いし、家具を持ち帰ります。万一伺うことが難しい場合は、ヤマト運輸家財宅急便にてお送りいただくこともございます(送料は弊社負担)。
  5. 家具の状態を見極め、適切な修理を行います。修理作業は新しい家具を製作するレベルと同等ですので、この先も長く使える状態になります。
  6. アンティーク家具として販売します。弊社ショールームに展示し、HPでも公開いたします。
  7. 家具が購入された時点で、販売価格から修理費・必要経費を差し引いた金額の20%をお引取り価格としてお客様にお支払いいたします。

製造メーカーだからできる、価値のあるアンティーク

永田良介商店が販売するアンティーク家具は、これからも10年、20年と使っていただくことを考えて適切な修復や修理を行った家具です。
一言で修理といっても様々な方法や技術レベルがあります。永田良介商店の中古家具がネット販売やオークションサイトで見ることが増えましたが、弊社でアンティーク家具として販売している商品とは残念ながら修理への考え方が全く異なると思われます。
ネット上で中古家具として販売されている永田良介商店の家具のほとんどは、残念ながら化粧直し的な補修を施した家具と思って下さい。
使用年月の短い家具の場合は大きな問題は発生しないと思いますが、ある程度使用された家具は、木製品である以上、傷や欠け、塗装の剥がれ、がたつき等、経年変化は起こります。また椅子の張り生地の擦れやクッションのヘタリ等もでてきます。これらをきちんと修理を行うことは昨今の家具工場では難しく、造っている永田でしかできないことが多いのが現状です。
例えば椅子のクッションには特注のスプリングや藁なども使いながら、張りのある独特なクッション性を確保しています。これを修理するとなると材料確保やスキルの問題から表面の生地のみの張替かウレタンの交換程度で内部まで手を入れていないのが現状です。また永田良介商店の家具の大きな特長である「墨ぼかし」仕上げは現在では永田以外で行うことがほぼないといわれる仕上げです。この仕上げ補修を行うことは困難なことから、上からニスやオイル系塗料で重ね塗るような補修が行われがちです。それによって木目を残した独特の風合いが失われ、ベタっとした表面の塗装になってしまっているものも散見されます。
このような補修は安価で済みますし、長く使うことを考えていないお客様にはいいのかもしれません。しかし100年家具として長く使いたいとお考えのお客様にとっては、どのような不具合がでるかは予想できず、不具合が出た後の修理も難しくなるケースが多く、私どもとしましてはお薦めできません。

[永田良介商店 修理の一例] 

  • 修理はアンティークの風合いを生かしながら不要なコストを抑えた方法を第一に考えています。
  • 箱物の引き出しや扉のがたつきがひどい場合は、一旦解体し、板を削ったり足したりしながら調整を行います。
  • 椅子の張り生地やクッションは基本的には張り替えになります。昔ながらの構造を踏襲し、すべてのパーツを新しく交換、組付けを行い、新品同様の状態にリペアします。
    木製座面の割れは、割れの隙間に板材を差し込む補修を行い、再塗装を行います。
  • 墨ぼかしの仕上げを再度行う場合は、塗装を剥離し、無塗装の状態にしてから再び墨ぼかし仕上げを行います。経年変化によって赤みの増した木部はその赤みを残したまま再塗装を行います。
    椅子等のパーツの一部を交換する場合、一旦解体し、交換パーツを製作、組み上げます。その際、新しく製作したパーツが違和感のないように角をまるめたりするなど、経年変化の雰囲気をできるだけ現存パーツに近づけます。
  • 家具各々にデータカルテを作り管理しています。過去にどのような補修・修理が行われたか等の履歴も残してあり、アフターサポートにも万全の体制を取っています。
  • 2018年12月より弊社による修理が行われたことを証明するプレートを製品に取り付けてまいります。
※詳しくはHP「 修理とリフォーム 」ページを参照して下さい。
●折れた椅子の脚を取り替える修理風景。左後ろ側の脚などのパーツは新しいなら材で製作し、墨ぼかし塗装を行います。

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